復活
お久しぶりでございます。劇団肋骨蜜柑同好会主宰のフジタです。
おおよそ一年前。劇団肋骨蜜柑同好会は、第2回公演「東京イソップ物語」を中止し、培養期間に入りました。あの当時のことは今思い出しても悔やまれます。偏に私フジタタイセイの不徳の致すところであり、皆々様の期待を裏切ったばかりでなく、多大なるご迷惑をおかけしてしまいました。また、僕の大切な仲間達に対しても、たくさんたくさん心配をおかけし、裏切りともいえる行為を重ねてきてしまったと反省することしきりです。その件につきましては、僕を支えてくれた数々の方々に厚く御礼申し上げると共に、深く深く、お詫び申し上げます。本当にごめんなさい。ありがとう。
この培養期間中、個人的にいろんなことがありました。僕は大学をやめ、ニートになりました。アルバイトを始めましたが、毎日毎日吐きながら出勤し泣きながら帰宅することを繰り返し、やめてしまいました。こんなことではいけないと思いながらも、世の中なかなかうまくはいかないものです。僕は社会的には、正真正銘の「屑」となりはてました。
僕には何もありません。僕は、才能も、経験も、力も、お金も、権力も、何一つ持ち合わせておりません。だけど僕には、脳髄があります。それから大切な仲間がいます。それからこの胸をかきむしるような憂鬱があります。だから僕は結局、また芝居をやることにしました。
例によって例のごとく、まだ台本ができていません。それは僕にとって恐ろしいことです。
第2回を中止した直接の原因は、僕が台本を書けなかったからです。当時僕は、売り物にすべきものをすべて失った状態でした。腐った野菜ばかり店頭に並んでいる八百屋のような状態でした。いい状態のものは第1回『レインコートの悪魔』の時にすべて売りに出してしまったのです。(そのいい状態の野菜たちですら、たくさんの「お叱り」「ご意見」をいただく結果となりました)僕はかつて「中身がない」と言われた男です。そんなはずはないと芝居をやり、そのたびに「中身がない」と言われ続けました。そうして僕は、本当に「中身のない」ものになってしまったのでした。全く書けなくなってしまったのです。そのことに関しては、何一つ弁解することができません。僕は観客におびえてしまったのです。
あれから1年が過ぎようとしています。僕はまた、台本を書きあげていない状態で、芝居の情報を公開しなければならないことになりました。僕はおびえます「また同じような結果に終わるのではないか?」状況に応じてやったりやらなかったりできるものは、はじめからやらなくていいものなのです。だから僕は、芝居だけは、やめてはいけなかったし、これからもやめてはいけない。そう思うことで今は必死で自分を鼓舞しています。
劇団肋骨蜜柑同好会は、近々復活するでしょう。
公演情報も、このブログにも、ホームページにも載るでしょう。すぐにでもです。すでに一部、ウェブ上には出回っていますし。
一年近く更新されなかったブログでこんなキモチワルイ文章を投稿してしまうような僕ですが、観に来てください。話はそれからです。僕がニートだとか、大学中退だとか、そんなことはどうだっていいのです。僕が気にしているのですから、あなたが気にする必要はないのです。全く関係なく、ただ観に来てください。観客席に座っているだけでいいのです。では。また近々、お会いいたしましょう。