第18回『煙に巻かれて百舌鳥の早贄』関係者紹介 26人目【離想宮】
おはようございますこんにちはこんばんは。
続けて読んでくださってる方は先ほど振りです。
劇団肋骨蜜柑同好会の猫の手の森かなみです。
こちらの関係者紹介は、「劇団肋骨蜜柑同好会の公演に関わってくださる皆様を劇団員が主観多めで紹介するよ!」というものです。
今回はわたくし森が紹介しております。
関係者紹介は、まだ終わっておりませんでした!!
こちらが公開された4月23日(水)は、第18回『煙に巻かれて百舌鳥の早贄』の劇場での上演が終了し、配信(千穐楽生配信アーカイブ&ノワール版)が公開されております。
劇場にてご観劇いただきました皆さま、気にかけてくださっていた皆さま、SNSなどで拡散していただきました皆さま、誠にありがとうございました。
最後まで全ステージ上演できたからこそ、配信版を公開することができています。
劇場で観られなかったけど気になっている、という方はよろしければこちらから、詳細をご確認ください。
それでは紹介にまいりましょう!
劇団肋骨蜜柑同好会には初めて関わっていただきました!
今作の主題歌となった楽曲をご提供いただきましたこのお方!
離想宮さんです、どうぞ!
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『煙に巻かれて百舌鳥の早贄』関係者 26人目
【名前(ふりがな)】
離想宮(りそうきゅう)
Profile
作詞・作曲・編曲・歌唱・イラスト・アニメーション映像などを全てひとりで手掛ける異色のシンガーソングライター。
自作を「闇のみんなのうた」と銘打ち、1曲ごとに違った音楽性を纏うジャンルレスな楽曲群、人間の感情を鋭く描いた歌詞、可愛らしいながらもどこか陰のあるMVのアニメーションやアートワークが特徴。
「離想宮」という名前は、フランスの建造物「シュヴァルの理想宮」へのリスペクトを込めてつけられた。
本人名義の作品に加え、お笑い芸人「滝音」単独ライブの主題歌やインディーゲームへの楽曲提供、アートギャラリーのポスターデザイン、吉本芸人のメンバーで結成されたバンド「ジュースごくごく倶楽部」のアートワーク・MV制作を担当するなど多岐にわたり活動を行っている。
【好きな焼き鳥は何ですか?(塩かタレも含めて)】
ぼんじり、皮、タレで。
料理は茶色ければ茶色いほど、
カロリーは多ければ多いほど美味しいと信じています。
【「串刺し」といえば何を思い浮かべますか?(焼き鳥以外)】
吸血鬼ドラキュラが好きなので、ヴラド公で…(これ言っていいのかな)
【15年前に戻れるなら何をしたいですか?】
理系科目をもっと真面目に勉強したいです。
【何かひとこと】
素晴らしい演目にお声がけ頂き、ありがとうございます!
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素晴らしい楽曲を使用させていただき、ありがとうございます!!
カロリーは多ければ多いほど美味しい、これは真理ですよね。茶色でもありカロリーの権化、カツカレーライスが最強ということでよろしいでしょうか。
串刺しと言えばヴラド公!今作『煙に巻かれて百舌鳥の早贄』はヴラド公にまつわるものがたくさん出てきますので、これからご覧いただく方は予習してからでもお楽しみいただけるやもしれません。
🏮 離想宮さんについての主観 ✍️
離想宮さんはプロフィールにも書いていただいてましたが、「作詞・作曲・編曲・歌唱・イラスト・アニメーション映像などを全てひとりで手掛ける」シンガーソングライターさんです。す べ て ひ と り ! ? ? ? すべて、ひとりで、ぜんぶ…………??
もともと今作の脚本演出であるフジタさんが離想宮さんのファンであり、そこからご縁をいただきまして、『煙に巻かれて百舌鳥の早贄』の主題歌として『鵙の早贄』と『人生なんてそれでいい』を使用させていただきました。フジタさんが『煙に巻かれて〜』を執筆するにあたって、この二曲は欠かせないといいますか、大きくインスパイアを受けたものであります。
それでは『煙に巻かれて百舌鳥の早贄』のオープニングで使用させていただいた、こちらからご紹介します!
『鵙の早贄』です。(動画の後にネタバレありの感想を書いてますのでお気を付けください)
(※以下動画のネタバレありの感想です👇🏻)
個人的に特に印象的だったところを書かせてもらいます。
⚫︎「ヤバめの方向へ~」
ここ「ほうこうえ」じゃなくて「ほうこうへ」って言ってるんですよねぇ…。意図をしりたい、なぜ「へ」で言おうと思われたのか……!初めて聴いた時ここでしっかり惹きつけられました。
(逆になぜ日本語において「へ」を「え」と読む場合があるのでしょうね)
⚫︎タイトル踊ってる
とてもかわいい。とても元気に、跳ねるように踊ってるんですよね生きものみたいに。このシーン特に、アニメのオープニングのようで好きです。てくてく歩く女の子?との対比も良い。
⚫︎0:39~0:55あたりの女の子?
おそらくこの夢?の主である女の子?が踊ってるようにも、揺蕩うようにも、歩いているようにも感じられるのが絶妙で好きでした。見る時によって解釈が変わりそう。走馬灯のように流れてゆく景色、あれは女の子が見てきたものなのでしょうかね。あの景色たちだけモノトーンであり写実的だから、カラフルな世界のほうが夢なのかな。
離想宮さんの意図はわからないのですが、カラフルな世界が「女の子の夢」で、途中流れる走馬灯のようなモノトーンの記憶たちを「女の子が見てきた現実世界」と仮定するなら、「忘れられない忘れたいもの」が表現されてるのだろうか、とも感じました。「忘れる」が隠されているような気がする。『鵙の早贄』の核となるシーンにも思えました、私は。
⚫︎0:59~の女の子の顔
最初は女の子のお顔見えてたのに途中から塗りつぶされていますねぇ……。離想宮さんのアイコンの方と同一人物にも思える。
⚫︎1:12あたりの間奏のアニメーション
全編見るとアニメーションのテイストが頻繁に切り替わるように感じられて素敵だなぁと思うのですが、個人的にはここのテイストがストライクでした。
そしてこの間奏がめちゃくちゃおしゃれ…… 映像見ると不穏さを感じさせながらもどこかかわいさもあるそのバランスがまた良いです。あの仮面着けてる?ような人間たち好きです。
にんげん……なのか……?
⚫︎「FIN」
終わりを表す言葉って他にもあると思うんですけど「FIN」なのが良いですよね。フィルム映画の終わりを感じられて好きです。
⚫︎全体的な色味
全編通してカラフルなのだけれど、カラフルの中でもビビッドだったりダーティだったりするのが好きです。バラバラに見えて統一された色味。独特で印象に残るんだけど見て不快にならないそのバランスもすごいなと思います。
⚫︎以下特に好きな歌詞の抜粋
「内省の中に生き現実から目を逸らすのが好き」
「忘れられた鵙の早贄 それが亡霊の正体」
「変質した感情に元の魂はあるのか」
「熟される狂気を押し留めておきたいので」(熟される狂気……)
言葉と言葉の組み合わせ。流れるように刻むように紡がれていて、歌詞だけでも引力を感じる。
歌詞全文は動画のコメント欄に固定でありますので、ぜひ見てみてください。
そしてお次はこちら。『煙に巻かれて百舌鳥の早贄』の終わり?で使用させていただいた楽曲。
『人生なんてそれでいい』です。(動画の後にネタバレありの感想を書いてますのでお気を付けください)
(※以下動画のネタバレありの感想です👇🏻)
こちらも個人的に印象的だったところを書かせてもらいます。
⚫︎冒頭の歌詞
ここでもう私はだめだ、つかまったと思いました(なにが?)。
冒頭、「今日も爪を噛む 自分の存在を確かめてるんだ それと同時に 隠された自傷でもある」ですよ。
爪を噛む=隠された自傷、から始まるなんてとんでもないですよ。タイトルが『人生なんてそれでいい』であり映像もかわいらしい馬と雲が映っているからアニメのエンディングみたいだなー、と思ってちょっとのんきに構えていたら急に心臓に近い部分をひゅっと通り過ぎるんですもの。(一息)
⚫︎「今日も夢を見る 酷く鮮やかで美しい夢を」
このあたりで白黒になるんですよねぇ…。そしてこの後に「現実世界が モノクロであることの報い」と続く。「鮮やかな夢」と「モノクロである現実」において、(あくまでも私が思う)『鵙の早贄』に通ずる部分があるなと感じます。
⚫︎「絶望すればいいこの世の中に」
ここ、「絶望」と「希望」について触れられていて好きなのです。聴き進めていくとどこかスーッと、なにかが緩和していくような感覚もある。曲調が軽やかなのも相俟ってかもしれませんね。
⚫︎3:14~あたりのスピード
テンポダウン、からの徐々にアップ。馬が歩いていたのが駆けていくようにも見えてそれもまた好きです。
⚫︎「自分の歌が心地良い」
これが終盤の言葉なのすごいなと思いました。自分の歌が心地良いって、ある程度は自分のこと受容できていないと思えないことなのではと思うので。
「今日も爪を噛む 自分の存在を確かめてるんだ それと同時に 隠された自傷でもある」から始まり、「ぎこちなく手を取り合って あたし達らしく踊ろう」と続き、終盤に「普通でも特別でもなくていい 自分の歌が心地良い」と来て、「ラララ……」で終わってゆく。なんて軽やかな人間讃歌なのだろう、と思いました。
⚫︎おわり
『鵙の早贄』では「FIN」でしたけど『人生なんてそれでいい』は「おわり」で終わるんですねぇ…… 日本という国で日々生きているひとたちへ特に向けられたものなのかな、と思いました。「おわり」で終えられる人生も良いのかもしれない。手書きのひらがななのがまた好きです。
⚫︎闇のみんなのうた
離想宮さんご本人も銘打たれてますが、このMVは個人的に特に「闇のみんなのうた」のテイストを濃く感じました。冒頭にもお話ししましたがエンディングのよう。視覚的な情報としては馬、雲、道、とシンプルに感じられる分、歌詞に含まれたメッセージたちがより伝わりやすい印象を受けました。あたたかい闇に感じられた。
⚫︎以下特に好きな歌詞の抜粋
「今日も爪を噛む 自分の存在を確かめてるんだ それと同時に 隠された自傷でもある」
「廊下の写真には あたしとお前の顔が無いんだ そういう死に方を 人知れず楽しんでみる」
「ぎこちなく手を取り合って あたし達らしく踊ろう」
「普通でも特別でもなくていい 自分の歌が心地良い」
歌詞全文は動画のコメント欄に固定でありますので、こちらもぜひ見てみてください。新たな発見もありました。
離想宮さんのことをもっと知りたい方は、こちらもよろしければ。
X:@risoukyu
instagram:@risoukyu
劇団肋骨蜜柑同好会 第18回『煙に巻かれて百舌鳥の早贄』
2025年3月26日(水)~30日(日)、中野スタジオあくとれにて上演。
千穐楽生配信アーカイブは2025年4月30日(水)まで、フィルムライク編集のノワール版は2025年5月7日(水)まで、配信中です。
期間中でしたらいつでも何度でもご覧いただけますので、ぜひ。よろしくお願い申し上げます。
公演情報はこちら
森