マスとしての、そしてニッチ@ヤマダ

いつの間にやら年が明けたりなんやりしていましたね。
こんにちは、山田です。

少年が12/22にお題を投稿して、
私の更新予定日は12/25でした。
本日は1/21です。

世間ではこれをなんというか…すなわち“怠惰”!!!!!!!
かの7つの大罪の一つにも数えられる人類の原罪ともいうべき現象ですね。
私が人類としてひどく一般的であるということがこれで証明されてしまったのではないでしょうか。
 

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お題は「印象的な数字」でした。
いろいろ迷ったのですが、私は【32】と【62】について語らせてください。

印象的といってもいろいろあり、例えば単純に刺激的という意味で
真っ先に浮かんだのはやはり獣の数字、666です。
でもよく知らないし、数字そのものにはあまり愛着ないなあと思って一瞬でやめました。
獣の数字、という単語がかっこいいだけです。
 

獣、ということで、この前本屋で久方ぶりに新しい漫画を買いました。
山積みになってた「BEASTARS(ビースターズ)」。名前の通り獣がたくさん登場します。本屋が推していたのもそのはず、今年の「このマンガがすごい!」で賞をとったとのこと。確かに結構面白く、ゆっくり読み進めているところです。

で、「このマンガがすごい!」にはいくつかの部門があるのですが、本作は「オトコ編」第2位とのこと。加えて、連載媒体が「週刊少年チャンピオン」ということも知り、その2つが妙にしっくり来ていて、それが面白いなあとつい先日思いました。
 

少年漫画雑誌界隈としては、恐らく覇者として「週刊少年ジャンプ」があると思います。
ジャンプに掲載され全世代的な人気を博した作品は数知れず、多くの有名作品がここから誕生しています。
そしてその面において、私はときどき、ジャンプが怖くなることがあります。
少年漫画雑誌としての圧倒的マス(大衆)感というか、絶対的な強さというか。

対してチャンピオンは、そこまで圧倒的な覇者感とはちょっと違いを感じます。
かといって無数の小規模雑誌とも少しレベルが違っていて、またある種の無性別的な、いわゆるオタク層向けとも違う。どちらにもなっていない、絶妙な位置だなと。

その微妙な立ち位置、少年誌の中でありながら、マスにならないその存在と、この「BEASTARS」で描かれようとしていることと、なんとなく私の中でしっくりしていて、マスにはなれない、だけど外に飛び出せるわけでもない、そういう人たちから、多く賞賛の声が上がっているのかなあとか勝手に想像しています。
 

マスである、ということはとても魅力的なことだと思います。
圧倒的な多数という正義の下で、必ずしも自身において確たるものを有さずともよいですし、それによってどこからか指をさされることもない。道に迷うこともなければ、自らの手で切り開く苦労もさして必要ない。

加えて厄介なことに、マスであるものは大抵、
私自身にも他の人と同様に快をもたらしてくれるものです。
多くのひとが熱狂していることは、やってみればやっぱり面白かったり楽しかったり、所詮自分も一人の人間、マスであることの快楽というのは逃れがたいものなんですよね。
 

一方で最近では、圧倒的少数であること、ニッチであることも、それぞれの個性として認められ、多くの共感は得られずともそれはそれで肯定されるように思います。
異端として多くの人に眉を顰められても、少数でも絶大な信頼を預けてもらえたり、それはそれで承認欲を満たされる、快楽の強さは下手をするとマス以上なのかもしれません。誰かと違うということで認められたいという、心の底に澱む仄暗い思いは、マス以上に厄介です。
 


 

数字の話に戻ります。

突然ですが、「偶数」って非常に“マス”的だなと思います。
奇数も偶数もおんなじ数があるはずなんですけど、なんとなく、そう思います。
何でしょうね、なかなかうまく嵌まらないことの多い奇数に対して、偶数のおさまりの良さ、お行儀の良さ、割っていけばいくほど細かい数の集合であることとか、そういうのですかね。
これに対して「素数」とかに、前述するところの“ニッチ”さを強く感じます。個性派一直線。素数、人気ありますよねえ結構。
 

【32】という数字は、2の5乗の数字です。
見かけるとなんとなく安心するというか、綺麗に整っている感じがしたり、
内実としても2のみで構成されているというシンプルさ、2の乗数に共通する、圧倒的な強さを覚えます。何かで32という数字を見かけるとやっぱり、“おっ、知っている奴がいるぞ”みたいな気持ちになったり。

一方で【62】、実に微妙で、素因数分解すると“2×31”にしかなりません。
見た目綺麗な偶数みたいな感じですが、内実はそうでもなく、かといって素数というわけでもない。偶数というグループに属しながら、なんとなく偶数界隈の中では白い目で見られてそうな雰囲気があって、また素数ほど熱狂的なファンもつかず、目立たないようにまたマスにも属さず、ひっそりとしていそうです。
 

似ているようで違う、2つの数字【62】と【32】。
実はそれぞれ、私が高校・大学と所属した部活動の、所属学年(年代)を示す“期”数でした。
もちろん他にもいろいろな数字とかかわりはあるのですが、どうしても名乗り等で使う機会も多くどことなく印象的だったので、今回取り上げてみました。
私の人生に静かに流れるこの2つの数字に思いをはせると、なんとなあく、感じ入るものがあったり。


(出典:Animated Factorization Diagrams – Data Pointed

 

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久々の更新だから思わず気合を入れて長々書いてしまいました。
次からはいつも通りの平常更新に戻るはずです。たぶん。
ネクスト更新はもっとまっとうな記事を書いてくれるはず。よろしくお願いしますね。
 

ヤマダでした。

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